2014年1月22日水曜日

【今日は珍しく映画コラム】 なぜ映画を観るのか。どうやって観たらいいのか。

僕のこれまで書いた記事の中で、今のところ一番アクセス数が多いのがSPECシリーズの記事です。

洋画記事がほとんどの僕のブログで、邦画のSPECの記事が一番読まれているというのは面白いことですが…笑

といっても、SPECについての記事は僕の中で最も「映画解説文」として名乗るにふさわしい記事だと思っているので、当然といっちゃ当然なんですけどねw

というのも、僕は映画を見る際、考えて映画を観るべきだと思うんですよ。

それこそが映画の醍醐味です。

なんでみんな映画を観るのかっていうと、それは映画を観ることで日頃のストレスだったり、悩みだったりモヤモヤだったりが解消されるからなんですよ。それらが解消される快楽っていうのを求めて、人は映画を観ていると思うんです。

じゃあどうやってその快楽を得るかっていうと、それは登場人物に感情移入することによってだと思います。大体どんな映画の中でも、特に主人公は何かの障害にぶつかりますよね。でも過去の経験だったり、周りの人の助言だったりに助けられて、その障害を乗り越えていくわけですよ。

障害を乗り越えていく登場人物に感情移入をして、登場人物と同じように障害を乗り越えたような爽快さを得る。いわば疑似体験ですよね。そうやって快感を得ていると思います。

ということは、そういう映画を作るには、製作者側の思いだったり、日頃抱えている悩みを作品に込める必要がでてくるわけですよ。しかもその悩みは直接描く必要なんてなくて、何かに置き換えてもいいんですね。

どういう方法にせよ、監督だったり制作者だったりが抱える悩み・問題を映画で(何かに置き換えてでも)登場人物に直面させる。それを乗り越えさせる。

そしてそれを我々観客が疑似体験する。

こういう映画が面白い映画だと思うんですよ。

逆に言えば単純に観ていて面白いけど、何のメッセージもない。みたいな映画はハッキリいってダメな映画だと思うんですね。

「こうやって作れば当たるんじゃないか、ヒットするんじゃないか」

みたいな考えで作られた映画なんて面白くないですよ。

現在の日本のテレビ業界にはそんなコンテンツばっかりですよね。だからどのドラマも面白くないし、役者で話題を集めるとか、ちょっとエロシーンで(有村架粋のベッドシーンとか?笑)視聴率稼ぐとかいう方法ばっかりとるんですよ!w


そうじゃないですよね!面白い作品っていうのは見せかけだけのモンじゃないはずなんですよ!

そんな風にして作られた作品が本当に面白いわけはないんですよ!!

じゃあどうしてそんな作品になってしまったかというと、僕たち観客が何も考えないからですよ。

観る側のレベルが低いと思われているから、それ相応の作品しか作られないんです。


それじゃあダメですよ。

何も考えなくても面白いみたいな映画、ジェットコースター的な快楽しか生まない映画は、本当の意味で面白い映画ではないと思うんですよ。

そうじゃなくて、「この映画で言いたいことはなんなんだろう」とか、「このシーンはこういう皮肉なのかな」とか考えて発見する映画が本当の意味で面白い映画だと思いますよ!

ここでこの記事の最初のほうに書いた文に戻ってくるわけですよ。

映画を見る際、考えて映画を観るべきだっていう文に。

「この映画は頭をカラッポにして観れるいい映画でした」

とかいう感想を見かけますけど、それはダメな映画なの!!

確かにたくさん考えながら映画を観ると疲れますよ。

疲れますけど、その疲労の果てに何かを発見した、何かを読み取ったっていう爽快感があるじゃないですか。その理解する喜びこそが、映画という文化を楽しむ真の醍醐味じゃないんでしょうか。

文化は遊びの上に成り立つものです。

ただ観て面白いならそれは遊びと変わらないですよ。遊びを否定するわけではないですよ。

でもせっかく映画が文化として成立している時代に生きているわけですから、文化としての映画を楽しまないともったいないですよ。

そんな風に考えていくと、このブログで僕が書いていることは文化としての映画を楽しむために自分はこういう風に思ったんだ、ていうことですし、読んでくれる方々が映画を観たときに「こういう風に観ればいいのか」「こんな見方もできるのか」って思ってもらえるようなことなんですよ。

そういうものを書くためには、自分が映画を観て思ったことだけじゃなくて、この映画が作られた背景だったり、影響していそうな実際に起きた事件だったり、監督や役者が作品について語るインタビュー(時には作品以外について語る内容にも作品を読み解くヒントがあったりします)などいろんなことを知る必要があります。

そういったいろんな事実を集めてきて、そこからいろいろ思考して、自分の中で考えたことをと混ぜ合わせて、そうしてやっと一本の記事が出来上がります。

そういう意味で、最も時間をかけていろんなことを考えいろんな情報を集めてきて書いた記事がSPECの記事なので、その記事が最も読まれているというのは当然のことなのかもしれないわけです。

またこのブログの更新速度は非常に遅いですが、そこには上のような理由があったりします。

記事を一つ書くのに結構時間がかかってるんです…笑

もちろん僕があまりたくさんの映画を観ていないってのも大きいですけどw

でもそうやって時間をかけて作品について考えていくと、とっても面白いんですよね。

どうやって映画を観たらいいのか分からないって人は多いと思います。

僕自身も自分の考えが合っているのかは分からないですけど、映画を観るときの見方の一つとして、どこかに留めておいて欲しいです。

ということで、なぜ映画を観るのか。どうやって観たらいいのか。について、僕なりに考えてみました。

ぜひ、考えながら映画を観てみてください。

長々と読んでいただきありがとうございやす!

0 件のコメント:

コメントを投稿