2013年12月5日木曜日

【ついに完結!!これまでの感想】茹で5!焼き5!ニンニクはみでw!!『SPEC結 爻ノ篇』

終わってしまった……。SPECの集大成!!

 
 
[作品情報]

タイトル:劇場版 SPEC~結~ 漸ノ篇 爻ノ篇


監督:堤幸彦
制作:植田博樹、今井夏木
脚本:西荻弓絵
音楽:渋谷慶一郎、ガブリエル・ロベルト


出演:戸田恵梨香、加瀬亮、北村一輝、栗山千明、有村架純、神木隆之介、福田沙紀、城田優、田中哲司、安田顕、真野恵里菜、浅野ゆう子、三浦貴大、渡辺いっけい、遠藤憲一、向井理、大島優子、北大路欣也、竜雷太


公開:2013/11/29
 

ストーリー
時を止められる無敵の超能力者ニノマエとの激しい戦いに勝利し、当麻と瀬文は虫の息で病院に搬送される。一瞬二人の距離は近づいたかのようにも思えたが、同じ頃、ある人物は着々と世界の終息に向けて準備を進めていた。やがて特殊能力者たちが世間を騒がせ始め、当麻の中のSPECがついに覚醒し……。




【予告編】

 
 
 ついに終わってしまった。ここからはもちろんネタばれ注意でっせ

※爻ノ篇の内容にも(というかほとんどが爻の内容w)触れていますので、漸しか観てない人も要注意でっせw)

11/11に漸ノ篇、11/29に爻ノ篇が連続で公開されたので、僕も二週連続で、しかも映画館の大画面でSPECを観られるという素敵な体験をしてきました!

ドラマ時代から熱中してきた僕としては、ようやくいろんな謎が解けるんだというワクワクと、もう終わってしまうという虚無感でオカシクなりそうでした(笑)

そんなテンションで観に行った結の感想はというと、「ちょいと話をでかくしすぎたかなー;」ということ。これを冷静になってから一番最初に思いました。いや、というか映画の尺が話のスケールについてこれてないのです。こんな短い時間ですべてを語れるような、そんな小さい話を堤監督と植田Pはやろうとしてなかったと思うのです。(笑)

確かにドラマが全部で10話、映画が一本(天)、スペシャルドラマが二本(翔と零)と散々話を引っ張ってきて、そろそろけじめをつけなくてはいけないと彼らが思ったのもわかります。これ以上やっても、熱狂的なファンしか連いてこられなくなるとも思ったのでしょう。でも!SPECってそういう作品じゃなかったですか!?w

もともと連ドラ時代では視聴率が芳しくなく、続編の映画を作ることも危ぶまれていました(そんな状況を自虐的にギャグにしたのが最終回本編終了後の当麻のセリフ、「映画化とかぜってーしねーから」だったのですがw)。植田Pも「SPECは(視聴率がとれないから)連続ドラマとしては無価値」という発言をしています。

しかし、コアなファンというのは多かれ少なかれどんな作品にもいるもので、SPEC(というか堤作品)にはそれが多かった。今回レビューを書いている結 爻ノ篇は全国映画動員ランキングで初登場1位を記録。12/5の時点では6億235万8600円という大ヒットをとばし、漸爻篇合わせて50億も視野に入るほどの成績なのです。

結は完結編なので動員されたほとんどが過去の作品をすべて観ている人だと考えると、熱狂的なファンはかなりいるはずなのです。それならばもう少し続けて、堤&植田のやりたいことを完璧にやりたい放題やってから終わってもよかったのかなと思いました(今回の映画でもかなりやりたい放題やってましたけどねw)

そんな時間的な制限を考えずにいえば、結はかなり楽しめる内容になっていたと思います。これまで語られてきたすべてのセリフや設定が意味を持ち、収束していくラストは圧巻でした。

特にラスト、佐野元春の「彼女」という曲がかかる中、瀬文に撃ち殺され無となっていた当麻が瀬文によって実体を取り戻すシーンはとても感動的でした。

そんな感動のシーンの後、さすがは堤監督。ただでは終わらせません。なんと『ケイゾク』の朝倉が出てくるのです知らない方のために説明をしておくと『ケイゾク』というのは中谷美紀主演で放送していた西荻脚本のドラマで、『SPEC』はケイゾクの10年後という設定であり、そこに登場した朝倉は劇中で唯一スペックホルダーのような描写があった人物でした。

その朝倉が最後、誰かとしゃべっているシーンがあるのです(声のみ)。これが唯一、映画を見てもわからなかったシーンなのですが、というのも朝倉がスペックホルダーだとすれば、この世界にはいないはずなのです。セカイたちによってスペックホルダーが別の次元に避難するための鍵として使われる予定だった当麻は、スペックホルダーを自らの中に取り込んだ後、自分ごと無間地獄へと落ちることですべてのスペックホルダーがいない新たな世界を構築しました。それなのにスペックホルダーである朝倉が出てくるのはなぜなのでしょう。

考えられる理由としては
・朝倉はスペックホルダーだが何らかの力で無間地獄を回避した。というか湯田に殺されないように逃げた。
・朝倉はスペックホルダーでなかった。(だとすると彼の能力に説明がつかないので可能性は低い)
・朝倉はセカイたちよりも上位にいる先々人類の末裔でありなんの影響もうけなかった(こうなるともはやメチャクチャw)

くらいかなあ。おそらく1番目の理由でしょうが、にしてもどうしてここで朝倉を出してきたのか……。という感じでした(笑)まあSPECが次々に謎をまき散らしていく作品だったので最後にも謎をまいてきたと考えるしかなさそうですw 賛否両論でしょうが自分は堤&植田のお遊びだと思ってあまり気にしていませんww



堤監督のギャグを入れないと不安になる病、炸裂!!www

お遊びといえば、全編にわたって随所にちりばめられたギャグや小ネタを語らずにはいられません。ドラマのころから、未詳の部屋には裏番組のパロディー人物を指名手配のポスターとして貼ってあったり、冷泉がサトリに対抗するときのお経がAKBのリバーだったりw

最終回で瀬文が地居に放ったのは「歯動放」だったし、天から登場した青池の日本語はどんどんおかしくなっていきます。

きっと結の公開がもう少し遅ければ、堤監督は「じぇじぇじぇ」「倍返しだ!」を使っていたに違いありませんw

そんなセリフこそでてこない結ですが、シリアスなシーンでも平然とギャグを入れてくるのはずるいです(笑)泣きそうな瞬間でも笑いそうになります。てか、笑ってました。

まず、セカイの何もかもを消し去る能力に対抗するために当麻が使ったのが餃子ロボだということですwしかも餃子ロボの背中を鏡として使うんですwあんな大事なシーンで笑わせようとしますか普通w(ということは餃子ロボはスペックホルダーだったのか!?とりあえずアラータのスペックが「保険金目当てに殺した人をサイボーグ化してしまうスペック」だったようで、彼女自身も困っているということですwこれで彼女がデットエンドにいた理由がわかりました)

天から登場したパンチパーマ刑事吉川も健在でしたね。

彼は天の最後にミイラ化して死んでしまいましたが、当麻演じる戸田さんと瀬文演じる加瀬さんたっての希望で復活することになったそうです。

しかも蘇り方が「お湯をかけて揉む」www

もうね、アホです。笑

生き返り方がめちゃくちゃなのは仕方ないですね、SPECですから。

にしても、彼が死んだのはマダム陽・陰にフリーズドライ製法の理屈でミイラ化されたからなんですよ。

それなのに生き返った彼は顔にまだ氷のようなものが引っ付いていて、時々さすってあげないとまた凍り付いてしまいます。

実はこれ、非常におかしいんですよ。笑

なぜなら彼の死因はフリーズドライ、つまりはドライなので乾燥しているはずなんですよ笑

なのに、凍っていたかのような設定になっているんですwww

これは戸田さんにも指摘されていましたが、堤監督も植田Pも気づかなかったんでしょうねw

ほんとに、

アホです。

しかもセカイに飛ばされて退場する時の最後の言葉が決め台詞である

「吉川(よしかわ)じゃねえ、吉川(きっかわ)だ」

どうしようもない

アホです。


アホといえば瀬文もアホです。

加瀬亮さんは

「瀬文は零の回で、野々村係長は漸ノ篇ですでに自分のケジメをつけたんです。なので、爻ノ篇は当麻の番だと思って、僕は北村さんと一歩下がって見守るようにしていようと思っていました」

その言葉通り、瀬文はすぐに警視庁の屋上から退場していきます。

そして、頭から砂場に突っ込みます。

ついに死んだかと思いましたが、当麻に呼ばれて最後にまたやってきました。

しかもどっからやってきたのか、屋上の鉄塔の柵を登ってくるんですよw

他にもセカイが世界を止めているときにもしゃべれたりと最強説がある瀬文さん。僕は彼もなにかのスペックを持っているのではないかと思っていたのですが、どうやらあれらの行動はすべて、瀬文のデカ魂、心意気によるものだそうで。

やっぱり瀬文は最強で、

バカです。

他にも

・当麻がこれまでのスペックホルダーを呼び出して集合したとき、セカイが「平成仮面ライダーみたいだ」

・ハッカー役で堀木真希が登場(ATARUつながり)

・「お前らの陰謀は、クルっとマルっとお見通しだ!」(TRICKネタ)

・マダム陰「アイスー アイスー あなたをアイスー」

・瀬文を逮捕する刑事たちがほかのドラマに出てくる刑事のパロ(先頭にいたのが躍るの青島で、サスペンダーしてたのは右京さんかな。ほかの三人もおそらくなんかのパロ)

気づいたのは(覚えているのは)このくらいですが、いたるところにギャグが詰め込まれていましたw

さすがは堤作品だなーと思いながら観てしまいました。

ギャグとは違いますがバナナ医者という渡辺いっけいさん演じる人物、序盤で殺され、湯田に体を乗っ取られるのですが憑依された後の不気味な動きがすごいです!ガリレオなどのドラマでダメな脇役を演じることが多い渡辺さんですが、彼の本気を観た気がしました(笑)



何はともあれ、今回の結がTEAM SPECの本気だと思います。

それほどの執念を感じた完結品。

おそらくSPECシリーズを最初から観てきた人ならば、楽しめる作品になっていたと思います。

また一度観た人でも、小ネタがたくさん仕込まれているので何度観ても飽きないはずです。


完結してもなお、面白い作品SPEC。



本当にアホです。笑

 

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